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2017年12月26日 (火)

おおたからお届けします!

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(写真は2013年フィガロジャポンに載った時です)

皆さまご無沙汰しております!
松原工房のおおたです。

秋に受験した波佐見焼の伝統工芸士の合否結果が内示されたので、
今日は久々にブログを書くことになりました。
といいながら、手続きの都合で今は結果を公表できないのですが、
年末のご挨拶もかねてということで。


私が24歳の秋に佐賀県の有田窯業大学校に入学した時は、
実をいうとサクッと技術を習得して1年で関西で戻るつもりでした。

でもやきものを本格的に勉強するうちに、そんな簡単なことではないとわかりました。
あれも知りたい、これも知りたい、
1年じゃ足りなくなって、もっと色んな物を作ってみたい、
もっと上手くなりたい、もっと、もっと、、!
としているうちに
気がつけば16年間ここでやきものに関わっていました。(そして気がつけばアラフォー)


2008年に松原工房が独立してからは食べていくために必死で、
とにかく毎日毎日フル回転でやってきました。
継続は力なりと言いますが、
必死にやってきたおかげで伝統工芸士の受験資格を得て、続けてきて本当に良かったなと思います。


そして波佐見焼の伝統工芸士を
受験できた理由のひとつに師匠の存在があります。
長崎県無形文化財ろくろ技術保持者、中村平三先生です。
私は波佐見のろくろ技術を使って製品を作ってますが、
松原工房を始めた頃は有田のろくろ技術でした。
どちらが良くてどちらが悪いとかは全然ないんですが、
松原工房のやっていこうとしていることに適しているのは波佐見のろくろ技術でした。
手作りでたくさんスピーディーに作るやり方です。

でも当時は両方のろくろの違いもよくわからず、
周りの助言で先生に会いに行ったのがきっかけでした。


「削らんでいいように薄く作らんばけん、
左手の指の関節とヘラで土を挟まんと。
ほら、土の粒子が整頓する感じがするやろー
最後はヘラと指できって。」


今は先生が仰った言葉の意味が全部わかりますが、
当時は??(方言含む)でした。

いくら作っても感覚がつかめなくて、失敗はどんどん増えていくし、
おくださんが絵付け作業をして焼きあげた製品が失敗しているのは心苦しいし、
失敗を見込んでたくさん作るんだけどその分時間がかかって体もしんどいし、
材料ももったいないし、しかも以前のろくろも忘れたし、
でも作るしかないんやけど、、どうしよう、、

1年以上たったある日、
いつものようにろくろをひいては失敗して、
ヘロヘロになっていた時に突然その瞬間は訪れました。

W、、Water!!(by奇跡の人)

ヘレンケラー!
急に先生の仰ってた土の感覚がわかったのです。


体が覚える感覚を体験して、あの時は感激しました。
それからは何とか持ち直し、向上して今に至っております。
なので本当は先生がご存命の間に伝統工芸士の資格を取り、
恩返ししたかったんですけど資格に必要な経験年数が足りず叶いませんでした。残念。
それでも先生がお元気な時に教えを請えたこと、本当に幸運だったと思っています。

伝統工芸士の受験には実務が12年必要です。
だからそもそもろくろ師として仕事を12年続けるのが大前提でした。
こうして松原工房を続けてこれたのはいつも支えてくださるお客さまのおかげです。
皆さんのお買い上げはもちろん、励ましのお言葉や、使い心地の報告にいつも嬉しくなって元気を頂いてたんですよ!
もちろん、ご近所の方や家族にもたくさんお世話になりました。

本当にありがとうございます!!

これからは今まで応援してくださった方に少しでも恩返しできるように
ろくろ師として益々精進していくつもりです。
これからもどうぞよろしくお願いします。

結果につきましては春先に正式なご報告ができそうです!
もうしばらくお待ちくださいませ。


松原工房
太田祐子

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